新しい出会い

朝になりました

うさ太は夜が明けない前にお仕事の箱を部屋に入れようとドアをあけました

「あれれ・・・」うさ太は箱の上にいつものおもちの小さな箱と一緒に青い小さな箱が乗っているのに気が付きました「なんだろう・・・」そう思いつつもそれらを中にいれました

テーブルの上におもちの箱と並べて青い箱も置きました

「あけても大丈夫だよね かあちゃん」うさ太はそばにかあちゃんがいるかのように声をかけました

もちろん返事はないのですがね

うさ太はそっとふたをあけました

あらら~~~なんだか白い煙がでてきましたよ

うさ太は老人になってしまいました・・・なんて言うのは浦島太郎のお話 ですよね

煙はうさ太の胸元に集まってきてなんだか形を作り始めました うさ太はあわてて手を差し伸べました

白い形はやがてうさ太の手の中に白い長い耳の丸いしっぽをつけた小さな赤ちゃんになりました

「エッこれって赤ちゃんだよね」そういうと赤ちゃんは目をあけうさ太を見つめました

「かあちゃん!!」そうです・・・かあちゃんそっくりの赤い目をしていました

かあちゃんを小さくしたとうなそっくりの赤ちゃんだったのです

「ああ・・・なんてかわいいんだろう」すると赤ちゃんは手足をパタパタさせて喜びニコニコ笑いました

「おや?赤ちゃんは手になにかにぎっているよ」

うさ太は赤ちゃんの手ににぎられているものをそっととりました

れはそ薄く延ばしたおもちです 広げると何か書かれています

うさ太はかあちゃんに文字を教えてもらっていたので不思議な文字でしたが読むことができました

{赤ちゃんの名前はゆう太です うさ太の赤ちゃんです 大事に育ててください かあちゃんにしてもらったようにすればなにも心配ありませんよ これからうさ太がしなければいけないことを書きます

いつものとうに洗濯掃除が終わったら買い物に行ってください かあちゃんに白い長靴を買ってもらったお店で青い小さな長靴を買ってください

ゆう太の名前の文字を指でさわって記憶させ長靴を買ってきたら指でなぞってゆう太の名前をかいてください これは絶対に忘れないでください

赤ちゃんはうさ太のお布団に寝かせておけば大丈夫です 決して外には連れていかないようにね 長靴が捌けるまではいけませんよ

うさ太はかあちゃんに初めて抱かれたことを覚えているでしょう 小さなおもちを食べたこともね

ゆう太にも食べさせてください

このお手紙はおもちですから小さく丸めて食べさせてね 明日からはうさ太のおもちの横に小さなおもちがはいっているからこれをたべさせてください

うさ太は赤ちゃん・・・ゆう太に小さなおもちを食べさせました しばらく抱いていると眠りましたそってお布団に寝かせるとうさ太は赤ちゃんだったころのことを思い出しました

「かあちゃんにしてもらったようにおらもゆう太を育てよう フフフほんとにかあちゃんを小さくしたみたいだね」

うさ太は大急ぎで洗濯掃除をすませ白いエプロンをしてポケットのお財布を確かめお買い物に行こうとしました

「あっゆう太が目をさましちゃった」

うさ太はそっとゆう太を抱き上げしばらくゆすっているとまた静かに眠りました

「急いで行ってこよう」

白い長靴をはいて買い物に行くのは初めてです

「おら・・・かあちゃんになったんだ・・・おらがかあちゃんだなんて・・・なんだかへんな気持ちだなぁ」

うさ太はバスに乗りかあちゃんが長靴を買ってくれたお店にむかいました

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