魔女は時々うさ太の家のそばを通って部屋をのぞくことがあった
この日もそうしょうとうさ太の家のほうに向かった
そのとき魔女の耳にうさ太の泣き叫ぶ声が聞こえてきた「かあちゃ~んかあちゃ~~~ん」魔女はスピードをあげた おんぼろなほうきはギシギシと悲鳴をあげ魔女もこんなスピードになれていなかったので落ちそうになるのを必死でこらえた
うさ太の家の窓に近づき中をのぞくとうさ太はまくらをだきしめワアワア泣いていた「かあちゃんかあちゃん」いくら呼んでもかあちゃんの姿は見えなかった
魔女はそっと家の中にはいりうさ太のそばに近づくとその気配に気が付いてうさ太が顔をあげ「かあちゃん?」でもそこにいたのが魔女だとわかると「魔女さんかあちゃんが行っちゃったよ~」とまた泣き始めた
「かあちゃんが行っちゃった?どこに?」「お月様に」
魔女は空を見上げた 月は煌々と光を放ちまるでうさ太のところにむけてひかっているかのようだった
「魔女さんおらをお月様に連れて行ってよ そのほうきはお空を飛べるんでしょ?」「飛べるといっても月まではとても無理だよ」うさ太はまた泣き始めた
「・・・やれやれ・・・奇妙なこともあるもんだ まさかかあちゃんはかぐや姫・・・なんてことはないよな まあおかしな二人とは思っていたけど」
魔女はうさ太にかあちゃんが行ってしまった経緯を詳しく聞いてみた
うさ太は泣きながらも様子を話した
「そうか・・・うさ太はまだ月には行けないということはいつかうさ太も月に行ってしまうということだね・・・(ありゃ~)」「いやだよ~今すぐお月様に行きたいよ~エ~ンエ~ン」
「そういわれてもね~わたしにはどうすることもできないし・・・そうだ!!いいことがあるよ」
うさ太は顔をあげ期待に満ちた顔で魔女を見つめた
コメント
うさ太の母ちゃんは「かぐや姫」なんてこともないし、、、ね。
どうして、月へ行ってしまったのか?
でも、魔女が「いいことがあるよ」って云っている、何だろう?いいことって。
かあちゃんは現代のかぐや姫なんてことはないと思うけど・・・
地球人でないことは確かだね