黒色さんの悲劇

人間さんたちはどんどん増えていきました
そうすると土地の取り合いなどで権力争いが起きるようになり
強いものが力で支配しはじめたのです
そのうちに奇妙な魔法で人々の信頼を集めていつ魔女のことが脅威に思えてきたのでしょう
「魔女狩り」という恐ろしいことをはじめたのです
魔女と呼ばれていたには黒色さんだけでなく人間さんにもいましたよね
人間だろうとお構いなしに捕まえていきました
最初のうちは閉じ込めたりしたのですが逃げ出してしまうのでそのうち殺し始めたのですよ(エ~~~ッ!!)
人間さんは気の毒に死んでしまいましたが黒色さんは仲間が生き返らせました
再生の薬草を使えばたとえ首g切り落とされてしまったとしてももとにもどすことができましたからね
死ぬことはない灰色さんの黒色さんですよ

権力者たちはどうやら魔女が生き返るらしいと噂を聞き今度はなんと群衆の前で「火あぶりの刑」にしはじめたのです
人間さんの魔女たちはほんとに気の毒だったのです なにしろ痛みを感じるのですから・・・
でも黒色さんにもたいへんなことでした 痛みはかんじなくても燃えてしまえばなにも残らないので再生することができないのです
わたしたい耳長には骨がありませんからね な=んにも残らないから再生できないのですよ(魔女ばあちゃんも火あぶりの刑をこわがっていましたよ)
残念なことに三人の黒色さんが犠牲になってしまいました
残った黒色さんは相談の末みんなバラバラび世界中に飛び散りました
森の奥の奥、高い高い山の上、冷たい冷たい氷の地・・・人間に出会うことのないところへと・・・
どこに行ってもお互いの連絡はできますからね
そうやって長い間人間とはかかわらないようにしていたのです

人間さんたちはさらに増え争いもそこらじゅうでおきるようになりたくさんの人間さんが死にまたそれ以上
生まれ・・・いったいなにをしているのか耳長族には理解ができません

あの恐ろしい爆弾が二つ・・・それは耳長の住む月にも異変をおこしhじめました


黒色さんは・・・

黒色さんたちは空へとむかったのです
どんどん高く高く飛んで行きました
「エッこれって地球にむかってるんじゃないの?」見ていた白黄色族はびっくりして
みんな立ち上がってしまいました
黒色さんたちはスピードをあげみるみる小さくなって行き見送る灰色さんたちは手をふりながら
なかには泣いている灰色さんもいました「ククゥククゥ・・」悲しげな声がしました
やがて点になりそして消えてしまいました
灰色さんたちは悲しげに肩を落とし森に帰りはじめました
そのころはまだ水晶玉は灰色さんたちも少ししかもっていなかったので森に帰らなければ見ることができなかったのでしょう
わたしたちの仲間にはもう見ることはできません
地球をみながら無事に着いたのだろうかと心配するだけでした

いつもなた遊びにくるころになっても灰色さんたちはなかなかきませんでした
なぜ黒色さんたちは地球に行ったのかと聞きたくてもできません
森の奥に行って灰色さんたちを呼んでもでてきません
魔法の森はシ~~ンと静まり返っているだけです

たくさんの時が過ぎました ようやく灰色さんが遊びにやってきました
みんなは黒色さんのことを聞きたくてうずうずしたいましたものね
「みんな無事に地球につきましたよ 村のひとたちとも仲良くなりました 人間さんの中にも
薬草をよくしっていたり少し魔法もつかえる人がいて(魔女)と呼ばれているので黒色たちも
魔女と呼ばれているそうです それに空飛ぶ棒を魔法のほうきと呼んでいるそうです・・・ほらこれは人間さんが
使っているほうきですよ フフフにているせしょう?」
水晶玉をだして見せてくれました
「ほうき?これも空を飛ぶの?」
「いいえこれは掃除をするものだそうです」
「掃除?」月では掃除をしませんからね みんなにはなんのことかわからなかったんですよ
(おらは知ってるよ ほうきは使わないけどね)
ほうきはほんとに空飛ぶ棒ににていたのでそれからはみんな空飛ぶほうきとか魔法のほうきと呼ぶようになったんですよ
(お月さまでは掃除はしないの?)ええしませんね ゴミがないですからね

地球で魔女と呼ばれ人間さんのけがや病気をなおしてあげ黒色さんたちは元気に暮らしていました
でもなぜ地球に行ったのでしょう
それは灰色さんは教えてくれませんでした
今でもそれは謎になっているんですよ

地球の黒色さんはその後たいへんなことになったのです
まったく人間さんときたらなんてひどいことをしたんでしょう・・・(ひどいこと?)


謎の黒色さん

魔法のほうきは知っているでしょう?(うんうん・・ふたりは頷きました)
あれは魔法の木からつくったんですよ(えっ?魔女ばあちゃんのほうきも?)
そうですよ・・・でも最初はほうきとは呼ばれてなかったのです
月にはほうきはありませんからね
むか~~しむかし大昔のことでした
まだバリアもなかった大昔・・・
白色族は表側で地球を見ていました 黄色さんは命の森の木陰から地球を見ていました
わたしたちは地球を見るのが大好きですからね

遠くに灰色さんたちが魔法のほうきにのって飛んでいたんですよ そのころは空飛ぶ棒とか魔法の棒とか呼ばれていましたね
いつもなら5人くらいで飛んでいるのにその時は灰色さんが全員でした
輪になったり直線になったり蛇行して飛んだりとそれは不思議な光景でした
今までそんなことはしたことはありませんからね
魔法の棒にはたくさんの薬草がしばりつけられていてそれを時々食べながら長い間飛んでいました
薬草が無くなるとみんな森に帰って行きました
しばらくすると今度は十人が飛んできたのです 前よりもたくさんの薬草をしばりつけて・・・
そして灰色さんと呼ばれる灰色の服がなんと黒い服になっていたのです
十人の黒色さんです
そして前と同じように薬草を食べながらいつまでもいつまでも飛んでいました

もう地球を見るよりも黒色さんたちを見るほうがおおくなってしまいましたね

やがて十人は三角の形になり飛び始めました 時々場所の入れ替えをしてまるで飛び方が上手な人を選んでいるように見えました
それぞれの位置が決まると薬草が無くなってもいつまでもとんでいました
見ているほうは疲れてしまったそうです

黒色さんたちは森の帰って行きそれから長いあいだ誰も姿を見せなくなりみんなはまた地球を見つめる生活にもどりました

どのくらい時が流れたのでしょうか・・・突然また灰色さんたちが全員でとんできたのです
十人の黒色さんもいました それはたくさんの薬草をしばりつけて・・・灰色さんたちは薬草は少しだけでしたね
なにかみんなではなしているようですが灰色さんたちの心の声ではいくら敏感な長耳でも聞くことはできませんね
白色も黄色もそんなに注意してみてはいなかったのですが・・・
突然黒色さんたちが三角の編隊を組みぐるぐる回っていたかと思うと・・・


不思議な灰色族

灰色さんは水晶玉を持っています
これは表側に行って探してくるようですね みんな一つずつ持っているからと
大きな水晶玉をわたしたちにもくれました ゴロゴロころがしてきたんですよ
大小あわせてわたしたちも五個あります
まだバリアがないころはわたしたちは地球を直接見ていましたがバリアができてからはこの水晶玉で
見ます
小さなところまで見えるので今では地球を水晶玉で見ています まるでテレビを
見るようにね テレビはしっていますよね(うんうんおらはみたことがあるよ)
きにろさんもどこかで見たはずですよ(あの四角い箱?わたしは水晶玉はしっています)
灰色さんがどうやって水晶玉をさがしだすのかわたしたちにはわからないのです

灰色族にはしっぽがありませんから(赤ちゃんは?)
赤ちゃんは生まれないのです (じゃあいつかみんないなくなっちゃうのでは?)
灰色さんは死なないのです 白色族や黄色族はいつか白い煙になって命の森に帰っていきますが
灰色さんには誕生もないし死もないのです(おらのかあちゃんは死んじゃったの?)
いいえうさ太のかあちゃんは生きていますよ(でも煙になっちゃたよ)あれは月に戻る手段ですよ
元気でうさ太を待っていますからね
(どうしておらは煙になってかあちゃんとお月様にいけなかったの?)
月から落ちた耳長は月に戻ることができなかったのです それでなんとかならないのかといろいろ考えて
煙にする方法がみつかったのです でもこどもでは煙が月にとどかないうちに消えてしまうからなんですよ
今はこの方法しかありませんね
(灰色さんは年をとらないんですか?)
年はとりますよ それを遅らせるために若返りの薬草を食べていますがそれだけでなく魔法の木ですくった
家で眠りをたらないとだめなようですね(それって魔女ばあちゃんと同じです・・・魔女ばあちゃんって灰色族なんですか?)

そうです・・・それには・・・わけがあります


灰色族・・・

命の森をどんどん行くと様子がかわってきます
細く高い木だったのが太く低い木になり地面はいろんな薬草がみっしりはえています この木には白い実はなりません

ここに背の低い灰色族がいます・・・ちょうど地球の大人の女の人くらいですね
耳も頭の上ではなく人間のように顔の横にあります 人間よりは長く先がとがっています
灰色族と呼ばれいているのは肌のいろではなくフードのついた灰色の服を着ているからです
この服は魔法の木の葉からできれいます
肌の色はうさ太のクリーム色のようですね
灰色さんが服をを着ているのは月の表側に行くことが多いからです
バリアがないと表側は日ざしが強いことが多いですからね

灰色族は命のおもちではなく薬草を食料にしています
いろいろな薬草をからだの調子にあわせて食べているそうですよ
ここの背の低い魔法の木で 灰色さんは家をつくります わたしたちのバリアと同じ働きがあり
外からはみえにくくなっています
灰色さんはあまり寝ないのですが時々この魔法の家で数日寝ています そうするととても元気になるようですよ

灰色さんは時々薬草を持って遊びにきます

その薬草をいれたおもちをついてみんなで仲良く食べるんですよ

「そーれそーれ つきましょう 薬草おもちをつきましょう そーれそれそれつきましょう あま~いおもちをつきましょう」

薬草をいれたおもちは甘くなるんですよ

おいしいおいしいおもちです

灰色さんはおもちを食べたり赤ちゃんをあやしたりこどもたちと遊んだりとても楽しそうなんですよ

灰色さんたちには赤ちゃんがいないから薬草おもちの日は愉しみなんでしょうね(灰色さんに赤ちゃんがいないってどういうこと?)

灰色さんには赤ちゃんおもちができるしっぽがないんですよ(え~~~っ?)