うさ太とかあちゃん(1)

うさ太は大好きなかあちゃんと暮らしています
かあちゃんの目は赤くてとてもきれいです うさ太の目は違います 暗い青の目です「かあちゃんおらの目はどうして赤くないの?人参が嫌いだからかな~」
するとかあちゃんはうさ太の目をのぞきこんで「うさ太の目はかあちゃんの大好きな夜のお空の色なのよ 目の中にはお月様が見えるのよ 素敵でしょ?」といいました
「えっ?お月様が見えるの?」うさ太は鏡をのぞきこみました でもお月様は見えません
「お月様いないよ~」うさ太がベソをかくとかあちゃんは「大丈夫よ そのうちうさ太にもみえるようにんるからね」

かあちゃんは真白なはだをしています 長い耳もまあるいしっぽも真白です
うさ太のはだは黄色です 長い耳と丸いしっぽはかあちゃんと一緒の白なのですが・・・うさ太は小さい頃おふろでごしごし洗えば白くなると思っていました
でもいくら洗っても白くならなくて泣きました
「エ~ンエ~ン白くならないよ~~」
「泣かなくていいのよ かあちゃんがお月様のような黄色の肌で夜のお空の色の目をした赤ちゃんをくださいってお願いしたのよ 初めて会った日を覚えているでしょ
どんなにかあちゃんが喜んだかを」
うさ太はかあちゃんに初めてだっこされたときをよく覚えています 柔らかな白くあたたかい胸の中で幸せいっぱいだったことを・・・

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