変わりゆく日々

地球を見ることができなくなってみんなは夜になると裏側から星空を見つめていました
こどもたちも赤ちゃんを抱いたおとなたちも筏の裏側になっているところに集まって星を見つめていました
「地球はもう見えないの?」こどもたちが聞きました
「毒がこなくなればバリアをはずせるかもしれないね」みんなさみしげに星を見つめるだけです
「ぴょん太は帰ってこれるのかな~」「きっと泣いているよね」
さらにさみしさが増すのです

しばらくすると灰色さんが大勢飛んできました 背中に袋をしょっています
白色さん黄色さんたちは何事かと集まってきました
「ゴロゴロゴロ」ふくろの中身をだしました それは数えきれないほどの水晶玉です
そしてそれをこねるようにもみはじめたのです 固い水晶玉がまるでおもちのようにクニャクニャと
なりさらにもみつづけると大きな水晶玉になったのです
灰色さんたちは疲れも見せず今度は水晶玉を長方形に伸ばし始めました
「これは・・・いったいなんですか?」
「みんながあまりにさみしそうなのでなにかいい方法はないかと考えたんですよ」
そして長方形の水晶玉をさすりながら心の言葉で魔法をかけはじめたのです
「ワッ!!」みんなはびっくりしました
そこにはなんと地球が見えたのです(テレビなの?)いいえちょっとちがいますね
「こうやって左右とか上下に動かすと見える場所が移動しますよ」「すごいね~」
「それからポンと軽くたたくと・・・ほらこんなふうにその場所がもう少しこまかいところまで見えます」
「これが地球なの?」
今まで地球の表面の姿しかみてことがなかったのでみんなびっくりしました
「このくらいがこれで見える限界ですね・・・」灰色さんは申し訳なさそうに言いました
「いいえいいえこんなに見えるなんて信じられないですよ」
ほんとうにありがとう」みんなうれしそうにお礼を言いました
「こどもとちにも・・・」灰色さんは少し小さい水晶玉の画面を筏においてくれました
こどもとたは大喜びで画面を見つめ灰色さんが説明してくれたとおりに画面を動かしていました
「いろんなよころが見えるよ」灰色さんはこどもたちが喜ぶ姿を幸せそうに見つめていました

「ねえ灰色さん・・・ぴょん太はどうなっちゃうのですか?」
「今黒色ともいろいろ相談しあっているのですが・・・なかなかいい案が見つからないのですよ
今ぴょん太さんは少し元気になって黒色の家でくらしたいます」
「ぴょん太に命のおもちをたべさせたいな~」「なにを食べているのかな~」
すると灰色さんが「おもちを送ることはできるから送ってあげましょうか」
「えっ」みんなはおもちをおくることができるときいてびっくりです
「こちらからは地球の力を借りると送ることができるのです・・・でもその逆は地球の強い力が邪魔をしてしまうのです」
みんなは画面の地球を見つめ「地球は大きいから力も強いんだね~」と肩を落としました

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