かあちゃんの思い

かあちゃんのお仕事は封筒はりです
朝いちばんにドアの外に置いてあるお仕事のはいっている箱とその上に乗っている小さな箱を部屋に入れます
お仕事の箱をテーブルのそばに置き小さな箱は大切に
テーブルの上に置きます
そのころうさ太は目を覚まし顔と手を洗うとお手伝いをします
テーブルの小箱からお餅のような白いものを取り出しおさらにのせます

そしてコップにミルクを注ぎます 以前はこぼしてしまうこともあったけど今は上手に注げます
それからかあちゃんのところに行ってサラダ、ハムエッグ、トーストをはこびます
「かあちゃんはパンになにつける?おらは今日はバターだよ いっぱいつけよ~っと」
かあちゃんは笑いながらイチゴジャムをとりだしました

テーブルの上はおごちそうですね

二人は最初にお餅のような白いボールを食べます
これは必ず食べないといけないのです 二人の命の元ですから・・・
これさえ食べればなにもいらないのですがおいしいものも食べたいですからね
「おいしいね~かあちゃん」「ほんと・・・おいしいわね」二人はしあわせそうに顔を見合わせます

かあちゃんはお餅を食べるたびに大きくなっていくうさ太をうれしそうに・・・さみしそうに見つめます
まだ封筒はりの箱はかあちゃんの分だけですがやがてうさ太の分も運ばれてくるでしょう
かあちゃんはそれが怖くてたまりません・・・・

いつまでもいつまでもうさ太のそばにいさせてください
お月様にお願いするかあちゃんですがうさ太はそのことに気がついていないのです

ああ・・・かちゃんはやがて・・・

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